今年は運勢がいいらしい。若い時から漠然と感じていた人生の後半から運気が上向くという予感も相まってワクワクしながら日々を過ごしている。そんな中新年に相応しい本を見つけた。
今わたしはこれまでにないほど幸福感を感じられとてもいい状態なのだが、ここまで来るのには数年で少しずつ生活や行動が良くなっていったと感じている。そこでタイトルにもあるロングゲーム、文字通り長い目で見て勝負しようねというメッセージが本書を手に取った理由でもある。
本書は自己啓発本というよりはそれよりも少し学術書的な感じで読みやすさで言えば前者の方が軍配が上がるがとても面白いのですぐに読み終えてしまった。
まず読み始める前にサブタイトルの長期的な視点を持って人生の戦略を考えるに興味を持った。果たして本書ではどのようにこの人生戦略を攻略しようとするのだろうか。ヒントが知りたかった。
共感し、深く感銘を受けた箇所はいくつかあるが、全部紹介していたらキリがないので2点ほどにする。
聖書に書かれているように(またボブディランの歌詞にもあるように)、人生には収穫のための時期がある。とはいえその時期は永遠には続かない。どんなに成功している人でも、ある時点でそれを悟り、また新しい挑戦に向かっていく。P154
経済学用語のライフサイクル仮説ではないが、製品に寿命があるように蒔いた種の収穫には限りがある。このことからわかるのはロングゲームで考えた場合。どのような種まきをどのようなタイミングで行うかは考察に値するということだ。今後今の収穫時期が続くのか終わりに差し掛かっているのかを長期的な目線で捉えることは豊かになり続けるヒントになるのではないだろうか。
もう一つは「戦略的忍耐」という言葉だ。本書にはこうある
最初のうちは、結果ははっきり出ない。膨大な時間を費やすことにもなる。すぐに諦める人、そもそも挑戦もしない人が多いのも仕方のないことだ。しかしここで努力できれば、あなたは競争で優位に立てる。この時に必要なのが「戦略的忍耐」だ。これは魔法のようにいいことが起こるのを待つことではない。必要な努力を理解し、その努力を続けることで自分の力でいいことを起こす。p224
この言葉を聞いた時真っ先に思い浮かんだのは「複利」という言葉だ。小さいものが積み重なってやがては大きなものになるという言葉だが、戦略的忍耐もその一つに分類される。例外なく大きなことを成し遂げるには小さなことの積み重ねが絶対条件だ。長い人生においてどのような目標を立て達成するかは人それぞれだが共通して言えるのは一夜で築ける目標などありはしないということだ。
この二点が個人的に琴線に触れた考え方だった。そもそもにして戦略的忍耐をする以前に目標を設定できる人できない人で分かれるのも当然だと思う。
本書の感想以外にわたしがアドバイスできることといえば読書や日記など考え自分を対話する時間を多く設ければ絶対的な何かが手に入るというわけではないにしろ、変化してゆく時代と自分を再確認しそれに合った目標を手に入れられるのではないか。事実わたしは内省に力を入れていて少しづつではあるが生活の質や行動の質が良くなっている。今後も続けたいと思っている。
こうして久しぶりにブログを書いたが、今後はどのような頻度で更新するかは未定である。今は読書が楽しいので感想文としてなるべく更新したいが仕事や生活との兼ね合いもありわからないといったところが本音だ。